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2007/07/27 青山キャンパス再開発 ~新たなキャンパスづくりの考え方~ −地球の中の青山学院−

青 山キャンパス再開発においては、現存校舎の建て替えにとどまらず、ソフト面(教育研究内容)の目標であるアカデミック・グランドデザインにそって、キャン パス全体の理想的な最終形をイメージし、ハード面(建物)の計画であるグランドデザインを策定していくことになっています。グランドデザインとは、この青 山キャンパスの敷地内をどのようにゾーニングし、どのような建物を配置していくのかという、いわばキャンパス全体の設計図のようなものですが、学院として は、将来のキャンパスが社会の中で担う役割まで考慮に入れた基本コンセプトを土台に、グランドデザインを考えていきたいと思っています。以下にそのコンセ プトの概略をご説明いたします。
 都市の血流(地脈・水脈)と地形構造
青山キャンパスの立地
これからのキャンパスづくり
青山キャンパスの未来像
□ 都市の血流(地脈・水脈)と地形構造
環 境問題と人口問題に直面した現代の都市環境においては、持続可能な環境システムの構築が求められています。人間の身体が血液の流れによって維持されている ように、都市の環境も緑や水のつながりで維持されています。地脈や水脈など、いわば都市の血流ともいえる自然のつながりは、縄文時代に形成された尾根や谷 筋といった、現代では都市構造に覆われてしまっている東京本来の地形構造が支えているのです。

□ 青山キャンパスの立地
青 山キャンパス周辺の地形は、1万年前の地球温暖化によって形成されたものです。海水の浸食がつくりだした複雑な地形は、結果として多様な生態を育み、当時 から高台となっていたこの場所は縄文人にとっても暮らしやすい環境であったようです(図1)。現代においても、青山キャンパスには東京湾から海の湿気を含 んだ卓越風(年間を通して常に吹いている風)が谷筋を介して流れてきます。青山キャンパスは正に風の通り道にあるのです(図2)。また敷地の南側が谷地と なっていることから、何ものにも遮られることなく、太陽の光をキャンパス全体に取り込むことができます。このように、青山キャンパスは、東京という大都市 の中心にあっても、大変恵まれた環境に立地しています。
1万年前の縄文地形と現代 現在の地形と風の流れ
図1 1万年前の縄文地形と現代(重ね図) 図2 現在の地形と風の流れ
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□ これからのキャンパスづくり
今後50年、100年先のキャンパスづくりを考えるとき、この恵まれた立地を最大限に生かし、ここに集う園児・児童・生徒・学生・教職員にとって快適な環境を保持するとともに、周辺地域、さらには東京という街の環境システムの正常化に寄与することができるキャンパス構築が不可欠です。
その中で形成される都市と環境と人との良好な関係は、青山キャンパスが未来へと引き継ぐべき重要な資産の一つであることから、低影響開発(LID:Low Impact Development)の考え方に基づいたキャンパスづくりが望ましいと考えます。LIDとは、自然の原理に基づく環境の循環システムを、計画段階から構築する革新的な開発手法で、地域の水循環と生態系に対する変動を最小限に制御しつつ、周辺の地形や緑の配置(クールスポット)を読み解きながら、水や空気の流れをきれいにしてゆくことを主たる目的としています。


□ 青山キャンパスの未来像
青山キャンパスにおいては、この考え方にそってキャンパス設計をすることにより、南側から吹いてくる風をキャンパスに取り込み、敷地内の豊かな緑を通過した涼しい風を周辺地域に送り込むことができると共に、風の通る心地よい空間を学生・生徒等が集い、憩える場所として共有できます。また南側に開かれた明るいキャンパスでは、自然光や風を取り込むことで、省エネルギーに貢献することもできます(図3・4)。
風と緑のネットワークを構築し、そこにある自然の力を活性化させてゆく、環境に配慮した試み。この考え方こそが、青山キャンパスの未来像にふさわしいと考えています。
今後はこのコンセプトのもと、具体的な建物配置やスケジュールを検討し、青山キャンパス再開発を推進してまいります。
風と緑のネットワークの構築 風を取り込み心地よい空間をつくる
図3 風と緑のネットワークの構築 図4 風を取り込み心地よい空間をつくる
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