7月1日(火)、「第57回読売教育賞」の受賞作が発表され、松本通孝本学高等部教諭と日高智彦 成蹊中学・高等学校教諭(元・本学高等部講師)による論文「生徒の歴史意識をどう育てるか?----『世界史通信』発行の試み」が、[社会科教育]部門の最優秀賞を受賞しました。
松本教諭は、日高教諭とともに、手作りプリント「世界史通信」を通して、授業だけでは教えきれないこと、授業以外で考えるべきことなどを、テレビ番組や美
術展、書籍の紹介をしたり、生徒の問題提起・感想などを掲載することで、生徒の歴史意識をいかに育てるかを実践してきました。これらをまとめた論文が、こ
のたびの受賞となりました。
なお、最優秀賞受賞者の表彰式は7月11日(金)、読売新聞東京本社において高円宮妃久子様をお迎えして行われる予定です。
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【松本通孝教諭のコメント】
授業では歴史のほんの一部分しか教えられません。でもエピソードや歴史の見方など授業で教える以外で考えるべきことはいっぱいあるのでは、というのが発想の原点でした。
「世界史通信」は2006年度からの世界史の授業で「世界史の話題はいたるところにゴロゴロ」をテーマに、週1回以上のペースで発行しました。クラスには
帰国子女を含め外国に行ったことのある生徒が3分の2ほど在籍しており、その生徒たちに自身の異文化体験などを語ってもらうことから始めました。 |
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また、テレビの関連番組、雑誌の関連記事、美術展、本の紹介をし、生徒に身近な話題、例えばワールドカップサッカーに因んだ話題などを提供し、生徒に感想
や調べたことなどを綴ってもらいました。2007年度は、現代史の授業で「世界史の中の日本、日本から見た世界」というテーマで日本を自分たち自身を相対
化して見ることを目的としました。学習指導要領の改訂で社会科の時間数が減るなど、今、社会科離れが進んでいる中で、生徒の歴史に対する意識をどう育てて
いくか、修学旅行に関連して『原爆』『キリシタン弾圧』などの平和教育、世界史未履修問題に関連して「世界史だけ必修はおかしいのか?」などの今日的問題
を生徒に投げかけ、紙上討論を狙い発行してきました。
生徒から教えられる面も多々ありました。教頭を務めていた時でもあり、生徒との距離が遠くなり、生徒の声を身近に感じたかったこともあります。高等部の生
徒は物事への関心と非常に高い理解力を持っています。それをどう引き出すかが、私たち教師の使命だと思います。
このたびの受賞はうれしいですね。日高先生にとっては出発点であり、私にとっては教員生活40年の集大成となりました。今後、近現代史教育研究会等での私
自身の活動で活かしていくとともに、同僚の社会科の先生方にとっても授業以外での歴史を見る目を育てる一つの方法として参考にしていただければうれしく思
います。 |
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 週1回以上のペースで手作りで発行した『世界史通信』 |
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【読売教育賞】
昭和27年創設。読売新聞社主催。
教育現場で、意欲的な研究や創意あふれる指導を行い、すぐれた業績をあげている教育者や教育団体を広く全国から選び、その功績を顕彰することにより、現場で指導する人々の励みとし、ひいては多様で創造性に富む教育環境づくりを推進することを目的。 |
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