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寄付者インタビュー

青山学院大学文学部フランス文学科を卒業後、株式会社テレビ東京に入社されアナウンサーとして各方面で活躍中の松丸友紀さんにご登場いただきました。
2020年からは乳幼児向けの番組のプロデューサーという新たなチャレンジもされています。
今回オンラインでインタビューさせていただきましたが、画面越しにもあふれる青学への愛が伝わってきました。

自分だけではなく誰かのために─

-以前よりご寄付を頂戴しており、今回「コロナ募金」にもご支援をいただきましたが、どのような思いでご寄付くださいましたか?

以前から卒業生としてささやかながら寄付をさせていただいていましたが、今回新型コロナウイルスの流行により世界中がつらく苦しいなかで、アルバイトが出来ないなどの理由で、学費を納めるのが難しくなってしまった学生さんも多くいらっしゃると耳にしました。
私自身、青山学院で過ごした4年間で学び得たことや多くの出会いが、社会人となった今でも大きな財産となっていることを実感しているので、特に大学生のみなさんにはかけがえのない4年間を安心して過ごしてほしいという強い想いから寄付をさせていただきました。

-ご夫妻で寄付を頂戴しており、大変感謝しております。ご家庭で寄付についてお話される機会もありますか?

はい。夫婦の間でも寄付や困っている方への支援、ボランティアについて話題に上がることがあります。夫が競輪選手で、賞金の一部を被災地へ寄付しておりました。また、泥水を自転車で漕ぐとクリーンな水に変えられる‘自転車一体型浄水装置’という装置を全国の競輪場に設置することを目指し、台風による被害などがあった際に競輪選手が駆け付け、その脚力でクリーンな水を作り出すという活動をしているのを聞いて、私も何かできることを始めたいなと感じていました。3歳の息子にも誰かのために奉仕する喜びを小さい頃から経験して欲しいという話もしており、公園の植栽ボランティアやゴミの清掃などの活動に参加しています。

コロナの中でも新しいチャレンジ

-新型コロナウイルスの影響で、ご自身のお仕事や普段の生活に大きな変化はありましたか?

2020年の4月から民放のテレビ局としてははじめての乳幼児向けの番組を放送しており、私自身も子育て経験を生かしてプロデューサーとして番組に携わっています。アナウンサーの仕事はスタジオの放送やナレーションの収録で直接現場に行くことが多いのですが、制作に携わることで、自宅からのリモート会議や、クリエイターの方々と一緒にゼロから生み出すというお仕事を行うようになりました。今までの生活とは随分変わったと言う印象です。外出自粛期間中に息子もずっと家にいましたので、なかなかオン・オフを切り替えて仕事に臨むというのは難しく、戸惑いもありました。しかし、見方を変えると、乳幼児向けの番組ということで、息子の反応を見て、反応を活かしながら息子と一緒になって作り上げることができたとも言えます。大変ではありますが、恵まれた環境の中で仕事をしていると感じました。

-アナウンサーと並行してプロデューサーとしてもゼロから立ち上げるお仕事をすることは非常にパワーがいることだと思いますが、困難なことにも立ち向かっていく松丸さんのパワーの源はどこにあるのでしょうか?

誰かの心の支えになれたらいいなという思いが、まさに私の原動力です。大学で初めてキリスト教について学びましたが、<キリスト教概論>の授業で「人のために」とか「人につくす心」「隣人を愛する」といった言葉に出会い、とても感銘を受けました。その学びから、社会人になったときに誰かこの世界の一人でもいいので、幸せに、笑顔にすることができたらいいなぁという想いを持ちました。その気持ちを今でもずっと胸に、この仕事を続けています。青山学院の「愛と奉仕の精神」というキリスト教信仰に基づく教育方針が私の大きな軸になっていることを実感しています。

家族の様に温かい青学ファミリーの絆とかけがえのない大学時代は人生の宝物

-以前ご寄付いただいた際に「大学4年間で学んだことが今の仕事に幅広く活きている」とメッセージを頂戴しましたが、具体的なエピソードがありましたら教えてください。

サッカー日本代表の監督だったフィリップ・トルシエ氏や、WRC選手権(自動車ラリー競技の世界選手権)の際にフランスの自動車メーカー・シトロエンのチームにフランス語でインタビューしたりと、フランス語を学んだことを仕事に生かすことができていると感じます。日本語一切禁止と言う非常に厳しい先生のゼミに所属していたのですが、敢えてそこに身を置いて学んだ甲斐がありました。卒論は美容をテーマに日仏比較文化を、過去・現在・未来という形で分けて書き上げました。過去のことは文献で調べればある程度書けますが、現在のことについて、今のこの瞬間のことを書きたい!と思って4年生の夏休みにバックパックを背負い、1人でフランスに行きました。アポ無しで現地突撃インタビューを敢行し、論文を書くことができました。自分の足で直接現地に行って肌で感じて聞くスタイルが今のアナウンサーのお仕事にとても活きており、大学4年間は貴重な素晴らしい時間だったと感じています。
現在も「マスコミ青山会」という校友会の活動への参加や、就活生向けに講演をさせていただいたりと、母校と関わることができて嬉しい思いです。

           左 大学4年夏休み、卒論取材に単身フランスへ 中 シトロエンのエースドライバー セバスチャン・ローブ氏へのインタビュー/ WRCの取材の様子
           右 サッカー日本代表元監督フィリップ・トルシエ氏と

-学生時代の印象的な思い出や青学の好きなところをお聞かせいただけますか。

1・2年生のときは厚木キャンパスでしたので、入学してから親元を離れて一人暮らしを経験しました。一人で生活するという事の大変さや親に対しての感謝の気持ちがとても強く芽生えました。心細いこともありましたが、特にテニスサークルの仲間たちに精神的にも支えてもらいました。先生方も何かつまずいたときにはいつも温かい励ましの言葉をかけてくださいました。青山学院そのものが家族のように受け入れてくれる雰囲気で大好きです。まさに青学ファミリーといいますか、そこで出会った先生や仲間たちは今もずっとつながっています。青春時代に出会った仲間たちが一生の友になり、本当に恵まれた4年間だったと言うことを実感しています。授業が終わったあとに家にみんなが遊びにきて他愛もない話をしたり、江の島に出かけたりと…タイムスリップできるなら大学4年間に戻りたいと思うほど本当に楽しい日々を過ごしました。

                         テニスサークルの仲間たちは昔も今も大切な存在。(左 山中湖での合宿 右 青山キャンパスにて)

どんな時でもぶどうの木のようにつながって

-私共学院連携本部は、在校生・保護者・校友の方・教職員との「つながり」をテーマのひとつとして寄付活動をしていますが、お仕事や生活の中で青山学院とのつながりを感じることがありますか?

新年の駅伝の活躍を見て、毎年エネルギーと勇気をもらっています。優勝した時の喜びをかつての学生時代の仲間たちと共有し、つながりを持たせてもらえていることはとても嬉しいです。また、クリスマス・ツリー点火祭の時に、みな同じ場所で同じ時に同じ想いで祈るというのは本当に素敵な「つながり」だと思っています。聖書の中でもぶどうの木の話(ヨハネ15:5 イエスはまことのぶどうの木)が出てきますが、一本の木でみんながつながっているんだと感じる瞬間で、今は特にコロナでなかなか直接会うことができない状況ですが、心と心は一本の木でつながっているという気持ちが支えになります。大学時代に出会った聖書の御言葉というのは、今のコロナの状況だからこそ心に染みることがたくさんあると思います。直接は会えなくても気持ちの部分ではつながっているんだと思うことが大切なのではないかと感じています。

                    左 幼稚園の礼拝室のステンドグラスのひとつも「ぶどうの木」がモチーフになっています。(3つのステンドグラス中央)
                    右 クリスマス・ツリー点火祭の様子。2020年はオンラインで開催されました。

-コロナ禍で在校生は通常と異なる環境での学生生活を送っており、特に大学生は対面授業の自粛や、アルバイト収入の減少などまだまだ先の見えない状況です。そのような中でも頑張っている青学生に応援メッセージをお願いいたします。

今、大学生の皆さんは、安心して学生生活を送るということがとても難しくなってしまっている状況だと思います。私自身を振り返ってみたときに、大学で出会った仲間や先生、様々な学びや経験が社会人になったときにとても活かされていることを日々感じています。大学での4年間は、人生の中でも本当に貴重な、かけがえのないときだと思いますので一日一日を大切に過ごしていただけたらと思いますし、1日も早く穏やかに生活できるように卒業生として心から祈っております。

                      最後に学生の皆さんへのメッセージをいただきました。
                      オンライン上でしたが、松丸さんの青学への熱い想いや後輩たちに対する温かい想いを感じるインタビューでした。




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(2021/1/26ー)