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スペシャル対談 挑戦する覚悟 未来へのエール

株式会社パロマ 代表取締役会長兼社長を務める校友の小林弘明様(1992年経営学部卒)より、個人として万代基金に10億円の寄付を賜りました。
小林様からのご寄付は「小林弘明基金」として運用益を将来にわたって青山学院に通う若者のために使わせていただきます。

青山学院創立147周年記念式典において小林様へ感謝状を贈呈し、その後、原晋陸上競技部(長距離ブロック)監督と、若者たちへ向けての対談インタビュー 「挑戦する覚悟~未来へのエール~」にご登壇いただき、様々な経験を経ているお二人より若者たちへの熱いメッセージをいただきました。

リーダーとは道筋を照らす人―サーバント・リーダーシップの精神で

-お二人はビジネス界、スポーツ界で素晴らしいリーダーとしてご活躍されていますが、リーダーとして一番大切なことは一言で言うと何でしょうか?

(小林様)リーダーというのは、まず明確に「目標・目的はこうである」とはっきりゴール設定ができないといけないと思っています。前進するときもありますし、時には止めることも大事な決断です。もちろん、中のメンバーで話し合いはしますけれども、決断はリーダーがしなければなりません。しかし、当然リーダー一人の力で組織を動かすことはできず、組織みんなで力を合わせてやっていかなければならない。そのような中で私が一番自覚して、意識していることは、とにかく風通しを良くするということです。皆さん、それなりに自我もありますし、意地もあります。それをリーダーシップでいかに円滑に目標・目的に向かっていくように導くかが、リーダーとしての役割なのではないかと思います。

-お二人はビジネス界、スポーツ界で素晴らしいリーダーとしてご活躍されていますが、リーダーとして一番大切なことは一言で言うと何でしょうか?

(小林様)リーダーというのは、まず明確に「目標・目的はこうである」とはっきりゴール設定ができないといけないと思っています。前進するときもありますし、時には止めることも大事な決断です。もちろん、中のメンバーで話し合いはしますけれども、決断はリーダーがしなければなりません。しかし、当然リーダー一人の力で組織を動かすことはできず、組織みんなで力を合わせてやっていかなければならない。そのような中で私が一番自覚して、意識していることは、とにかく風通しを良くするということです。皆さん、それなりに自我もありますし、意地もあります。それをリーダーシップでいかに円滑に目標・目的に向かっていくように導くかが、リーダーとしての役割なのではないかと思います。

企業ですから当然利益を出すように頑張らなくてはいけないのですが、それだけでは社会での理解や協力してくれる人は少ないと思います。私たちがやっていることが世の中にとってちゃんと意味があるか、生活や社会の活性化に少しでも貢献できているかということを常に考えながらやっております。

-風通しをよくする、コミュニケーションをとるというのは組織のなかで本当に重要なことだと感じます。原監督はいかがでしょうか。

(原監督)リーダーの役目・・・最終的には勝たなければいけないと思います。「勝つ」という言葉は最終結果に「勝つ」だけではなく途中におけるプロセスにも「勝つ」ということが大切だと思います。しかし勝利一徹主義で、全て何をやっても勝たなければいけないという根性は世の中から受け入れられませんし、組織の中の人も疲弊していきます。ですから勝ち方ですよね。陸上競技部の例をとりますと、一人一人が自分の自己ベストを4年間でどう向上させていくか。その中でちゃんと卒業して就職までできている、そこも「勝ち」にこだわりたいと思っています。部員は一学生です。単位もとれない、卒業もできない、就職もできない・・・これは負けています。最終的に箱根駅伝に勝つことは大切ですが、途中のプロセス、学生としての本分・学習、卒業してどう社会で活躍できる人材を4年間で我々は育てていくのか。コミュニケーション能力を高め、絆を深め、社会で有益な人材を育てることもひとつの「勝つ」ポイントだと思っています。

人のため、社会のためになる喜びを

-勝つことは大切ですが、そのプロセスも大切だと監督の著書にも書かれていました。私たちは結果を出すことにもプロセスにも全力投球でいかなければならないけれども、実際には目先のことにとらわれてしまって、チャレンジする前に失敗を恐れてしまう、ということがあると思います。お二人が失敗を恐れずに挑戦しつづける原動力、モチベーションは何でしょうか。

(小林様)これは端的に言えばモテたいからです。

(原監督)それは大正解だと思いますよ。「チャラいは最高の誉め言葉だ」とよく言うんですよ。モテたいというその言葉、バシっと胸に響きますね。

(小林様)モテたい・・・というか世の中から認めていただきたい、自分が努力して出していることを社会で受け入れて欲しいという気持ちが大きな原動力としてあると思います。お叱りを受けることもありますが、やはり褒められたとき、「ありがとう」と声を掛けていただいたときの喜びははっきりありますので、それをまたもう一度味わいたいという気持ちがシンプルかもしれませんが原動力です。
あとは一旦生まれたからには、なにがしかを成し遂げて自分の中では燃えつくしてみたい・・・!そういう気持ちでやっています。

(原監督)まさに共感いたします。やはり生まれたからには自分の良さというのを表現して、それが社会に認められるとき、「ありがとう」と言われたときにこれほど嬉しいことはないと思います。それが結果としてビジネスの世界であれば収益が生まれてきますが、それは結果として生まれるだけの話であって事業を通していかに社会に喜ばれ、認められるかが重要だと思います。
私たちも箱根駅伝で勝つ!というのは当然必要ですけれども、箱根駅伝でのレースを通して、みなさんに“今年も1年頑張るぞ!いろんなことあったけどまた頑張るぞ”と感じていただき、多くの人に元気や勇気や感動をお届けしたいという想いです。
個人的な話では、なぜ監督をしているのかといったら、当然勝ちたいというのもありますが、「原にちゃんと仕事を与えたらこいつはきちんとやる男だ。」ということを証明したい。そういった気持ちで頑張っています。

(原監督)まさに共感いたします。やはり生まれたからには自分の良さというのを表現して、それが社会に認められるとき、「ありがとう」と言われたときにこれほど嬉しいことはないと思います。それが結果としてビジネスの世界であれば収益が生まれてきますが、それは結果として生まれるだけの話であって事業を通していかに社会に喜ばれ、認められるかが重要だと思います。
私たちも箱根駅伝で勝つ!というのは当然必要ですけれども、箱根駅伝でのレースを通して、みなさんに“今年も1年頑張るぞ!いろんなことあったけどまた頑張るぞ”と感じていただき、多くの人に元気や勇気や感動をお届けしたいという想いです。
個人的な話では、なぜ監督をしているのかといったら、当然勝ちたいというのもありますが、「原にちゃんと仕事を与えたらこいつはきちんとやる男だ。」ということを証明したい。そういった気持ちで頑張っています。

-世の中のために、人のために自分の神様からいただいた賜物を精一杯使う、そしてそこに結果がついてくる・・・素晴らしいお話だと思います。お二人が若い世代に対して、一番伝えたいことは何でしょうか。

(小林様)どのようなことでも、社会に役に立つこと、誰かのために生きていくということ、そういった仕事をもし見つけられたら、それにしがみついてとことんこだわって仕事をされたらいいと思います。そこで一生懸命やっていると、同世代だけでなく大先輩だったり後に続く後輩だったり、必ず共感してくれる人、協力者がたくさん出てきます。それはまた人生の大きな喜びになる。そこを若い方には見出していただきたいと思います。
私がそういう心境になれたのは、東日本大震災がきっかけです。大震災で動かなくなってしまったサプライヤーさんの工場があって、避難所の皆さん、お湯がない状態で生活をされていました。ようやくお湯が使えるようになったときに、「ありがとう」と言われた言葉が嬉しかったし、誇らしかったです。自分が生きていく道がようやくはっきりした気持ちでした。今53歳ですが、10年前の43歳の自分はいろいろとあがいてきて、どうやって生きていったら、何をやったらいいんだろうと散々悩んできたのですが、そこからは、道筋がはっきりしてきました。
自分の生きて行きたい道というものを若い方たちが感じたり、見出すことが出来たらものすごく実のある人生に誰でも絶対になれるのではないかと思います。

未来をつくるのは若者たち!失敗を恐れずに殻を破れ!

-誰かのために、人との関わり合いの中で「ありがとう」という感謝の言葉をいただくという経験から色々なことが分かるように感じますね。小さな殻に閉じこもらないで世界を広く捉えなさいということを過去のインタビューで小林さんもおっしゃっていましたが・・・

(小林様)人間はどうしても狭い視野に陥りがちです。人から指摘を受けてかえって意固地になってしまったりしては結果的には何にもいいことがないですから、時には多角的に自分の視野を広げて、客観的になってみると良いと思います。世の中の人はどう思うのだろうとか思考を切り替えて、広い視野で見ることで自分も助けられた経験があります。一歩下がって広い視野を持つことは若い世代に特にお勧めです。
実は私は父親とあまり仲良くなかったのですが、父親の小学校時代の通知表に6年間ずっと「小さい殻に閉じこもるな」と書かれていたらしく、そのことは私が子供のときによく言われていました。ある歳になって急にその意味に気づき始めて意識的に努めるようにしています。

(小林様)人間はどうしても狭い視野に陥りがちです。人から指摘を受けてかえって意固地になってしまったりしては結果的には何にもいいことがないですから、時には多角的に自分の視野を広げて、客観的になってみると良いと思います。世の中の人はどう思うのだろうとか思考を切り替えて、広い視野で見ることで自分も助けられた経験があります。一歩下がって広い視野を持つことは若い世代に特にお勧めです。
実は私は父親とあまり仲良くなかったのですが、父親の小学校時代の通知表に6年間ずっと「小さい殻に閉じこもるな」と書かれていたらしく、そのことは私が子供のときによく言われていました。ある歳になって急にその意味に気づき始めて意識的に努めるようにしています。

-小さな殻に閉じこもらず、どんどん皆さんも色々な人の意見を聞きながらチャレンジしていただきたいと思います。そういった点ではチャレンジ精神あふれる原監督はいかがでしょうか?

(原監督)戦後まもなく80年を迎えようとしていますよね。私は広島出身ですから焼野原のゼロベースから復興した広島県民のDNAが私の中のどこかにあると感じています。そして色々な争いを経て平和というのが今日当たり前に我々の手に入っていますが、戦後、敗戦国日本がここまで先進国として成熟してきたのは先人たちがゼロからルールを作られてきたからだと思うんですね。そのルールを今の若者たちは当たり前のように守っていますけれども、よく考えてください。そのルールは、いつ、誰のために、何のために作られたものなのかと。今後はあなた方が新しいルールを作る番なのですよということを私は言いたいです。言われたことを右から左にやるだけじゃだめですよ。次なる日本というのは若者たちが、自分たちで新しい今後30年40年50年を見据えたルールを作ってくださいという想いを伝えたい。失敗とは何かしたときに起こる現象をいうのではなく、何もせず、チャレンジしない現象を「失敗」というと思います。失敗を恐れることなくチャレンジして欲しいと思います。

-何もしないのではなく、自らの頭で考え、行動し、チャレンジするということが本当に大切なことだと監督の話を聞いて痛感いたしました。

(小林様)弊社の本社の中に「失敗からの学び」という特別な展示室を作りました。失敗から学び、失敗を繰り返さないためです。失敗には傾向、ちょっとした油断や、甘い考え、いろいろな人間のクセがあって、そこを検証し、突破していくとその時に描いていたものというのをもっともっと精度を高く進歩させることができる。だから失敗したから、怒られたから、もう辞めるといういじけた態度ではなく、失敗のクセ・傾向をちゃんと研究してこそ、失敗が二度と起きないような仕組みが出来上がったりするのだということも若い人には伝えていきたいと思っています。
もっと野心もって暴れていいんじゃないかと思っています。

(小林様)弊社の本社の中に「失敗からの学び」という特別な展示室を作りました。失敗から学び、失敗を繰り返さないためです。失敗には傾向、ちょっとした油断や、甘い考え、いろいろな人間のクセがあって、そこを検証し、突破していくとその時に描いていたものというのをもっともっと精度を高く進歩させることができる。だから失敗したから、怒られたから、もう辞めるといういじけた態度ではなく、失敗のクセ・傾向をちゃんと研究してこそ、失敗が二度と起きないような仕組みが出来上がったりするのだということも若い人には伝えていきたいと思っています。
もっと野心もって暴れていいんじゃないかと思っています。

(原監督)私が青山学院に来て今年で18年目になりますが、私は監督に就任する前には指導をしたこともありませんでしたし、箱根駅伝を走ったこともありませんでした。そんな私が青山学院の監督として成功するとは誰一人思っていませんでした。おまえには無理だ、と。それが、成功するんですよ。みんながこれはいいよと思っていることをやっていると牌はもう無いんです。人がやってないこと、極端な話、これはやっちゃダメっていうことを敢えてやる!・・・そうすると成功するんですよ!そのかわりしんどいですよ。つらいですよ。でも当たり前の道を行くのではそれなりの結果しか出ません。人が嫌なこと、やらないことを敢えてやってみる。これが成功への近道です。

-本当に若い方には小林さんと原監督の言葉を胸にぜひいろんなことにチャレンジしていただきたいと大いに思います。

“Paying it forward” -与えてもらった恩を次の世代へ

-最後に、今回のご寄付の志を改めてお聞かせいただけますか?

(小林様)私はかつて色々と世の中にご迷惑をおかけし、色々な問題がありましたが、そこから随分とたくさんの方に助けていただいたり、教えていただいたりということが何度も続きました。今まで与えてもらうことばかりでしたが、どこかで私の中にお返しをしたいという想いがありました。
6年程前に会社で(ひとり親家庭のための給付型奨学金)財団を作りまして、今60人くらいの高校生、大学生に対して奨学金活動を行っています。特にお母さんが一人、お子さんが一人というケースが多いですが、向学心が強くて、「お母さんを一日も早く、必ず、楽にさせてあげたい」という学生の話を聞いていると、この奨学金は生きた、意味のあるお金なのだと強く感じます。この財団の第一期生が4月から社会人となりましたが、それぞれが仕事に就いたときの笑顔を見たりしますと、

(小林様)私はかつて色々と世の中にご迷惑をおかけし、色々な問題がありましたが、そこから随分とたくさんの方に助けていただいたり、教えていただいたりということが何度も続きました。今まで与えてもらうことばかりでしたが、どこかで私の中にお返しをしたいという想いがありました。
6年程前に会社で(ひとり親家庭のための給付型奨学金)財団を作りまして、今60人くらいの高校生、大学生に対して奨学金活動を行っています。特にお母さんが一人、お子さんが一人というケースが多いですが、向学心が強くて、「お母さんを一日も早く、必ず、楽にさせてあげたい」という学生の話を聞いていると、この奨学金は生きた、意味のあるお金なのだと強く感じます。この財団の第一期生が4月から社会人となりましたが、それぞれが仕事に就いたときの笑顔を見たりしますと、

これが世の中にお世話になった私のひとつの恩返しの仕方ではないかと、この4~5年ではっきり気持ちが固まってきました。母校への恩返しをさせていただいたことも同じ気持ちです。私が思っている以上に困っている方がいると知り、学生さんにもっとチャンスをもってもらいたいというのが今回の寄付への強い想いです。

                         対談会場のアイビーホール茶珈堂にて(左から)原監督、小林様、堀田理事長

スペシャル対談の様子は動画でもご覧いただけます!