幼稚園“ばらのアーチ”のお披露目と、いとすぎの植樹
6月24日9時30分より、幼稚園の1階ホールにて全園児、保護者、教職員、いとすぎの会の方々が参加して「平和を祈る会」が開かれ、その中で“ばらのアーチ”のお披露目と、いとすぎの植樹が行われました。
「平和を祈る会」は、石橋エリ幼稚園主事による絵本『ばらのアーチをくぐって~青山学院緑岡幼稚園のおはなし』(よしだるみ/絵、石橋エリ/文 福音館書店刊)の朗読で始まりました。
青山学院緑岡幼稚園(以下緑岡幼稚園)は1937年4月8日に開園され、現在行われている青山学院幼稚園の祖ともいうべき学び舎で、入り口にかかった“ばらのアーチ”は緑岡幼稚園の象徴的な存在でした。
開園から7年後、緑岡幼稚園は第二次世界大戦の戦況悪化を受け、1944年5月15日に休園され、それと共に“ばらのアーチ”もなくなってしまいました。
今日の「平和を祈る会」では戦争で失われた緑岡幼稚園に思いを馳せながら、山本与志春園長と園児代表により、現在の戦争が早く終わるよう、戦争がなくなるようそして世界が平和であるよう祈りが捧げられました。
青山の地に緑岡幼稚園が復活することはありませんでしたが、閉園と共になくなった“ばらのアーチ”が、81年の時を経て、本年、新しく整備された園庭に設置されることとなりました。その“ばらのアーチ”の復活とお披露目に先立ち、緑岡幼稚園の卒園生である藤井多恵子さん、笹森(半田)より子さん、川島瑞枝さん、前田由紀子さんの4名が登壇され、緑岡幼稚園で学んだこと、人生を支えてくれた信仰のこと、今も活かされている幼稚園での学びについてなどが伝えられました。
その後、絵本『ばらのアーチをくぐって~青山学院緑岡幼稚園のおはなし』にも登場した歌で、緑岡幼稚園の園児達が退園の際に毎日歌っていたという「さようならのうた」を声楽家でもある藤井さんにより披露されました。「歌い継いでいきたい」という石橋主事の言葉を受け、最後は園児を含め全員で声を合わせて歌いました。
最後に、園庭に設置された“ばらのアーチ”に「青山学院創立150周年記念ばらのアーチ」と記載されたプレートが、迫田敏幸幼稚園教諭により立てられるのを全員で見守りました。その後、いとすぎの会会長の田島順司氏と園児2名により、園庭にいとすぎの植樹が行われました。
いとすぎは天に向かって真っ直ぐに大きく育つ香りのよい木で、幼稚園の同窓会「いとすぎの会」の名称にも使われています。
今後、緑岡幼稚園で受け継がれてきた想いを受けて設置された“ばらのアーチ”が優しく園児達を迎え、また真っ直ぐに伸びるいとすぎが園児達を見守り続けていくことでしょう。
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絵本『ばらのアーチをくぐって~青山学院緑岡幼稚園のおはなし』(よしだるみ/絵、石橋エリ/文 福音館書店刊)の朗読
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(写真右から)藤井多恵子さん、半田(笹森)より子さん、川島瑞枝さん、前田由紀子さん
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“ばらのアーチ”
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プレート
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いとすぎを植樹する田島会長