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青山学院の文化財建築物

青山学院の文化財建築物

2008年3月21日、青山学院の建築物である「青山学院間島記念館」および「青山学院ベリーホール」が国登録有形文化財(建造物)に登録されました。この二つの建造物は、「意匠的にすぐれた近代洋風建築であり、保存状態が極めて良好である」との評価を受けて、文化庁文化審議会において登録が決定しました。青山学院の建築物としては、初めての国登録有形文化財となりました。

間島記念館

1929(昭和4)年に図書館として建設されました。関東大震災後の校舎復興を機に、中央図書館を新築することになり、校友会会長であり理事であった間島弟彦氏がその資金の寄付を申し出られ、死後に愛子夫人がその遺志を継いで建設されました。

【構 造】

正面にコリント式の円柱を連ね、それが高い基壇をなす一階部分に載る姿は古代ローマ神殿を思わせるところがあり、本格的な古典主義的構成を持つ建築物です。

青山学院ベリーホール

1931(昭和6)年、神学部校舎として建築されました。現在は本部棟として利用されています。
「ベリーホール」は、1905年から1931年まで神学部で教鞭をとり、神学部長のA.D.ベリー先生が、関東大震災で倒壊した青山学院の校舎復興のための募金活動に尽力され、後年、その功績をたたえて、「ベリーホール」と命名されました。
「ベリーホール」内には、チャールズ・オスカー・ミラー夫人の遺志による寄付金で建設された「チャールズ・オスカー・ミラー記念礼拝堂」があり、講壇の横に備えられたパイプオルガンは、1932(昭和7)年製、ドイツ・ヴァルカー社製としては現役で活躍する日本最古のパイプオルガンと言われています。また、この礼拝堂をイメージして「学生時代」の歌の中で、「蔦の絡まるチャペル」として謳われています。

【構 造】

鉄筋コンクリート造3階建(一部平屋建)、地階・屋上を有する。正面左手側が礼拝堂ですが、左右対称の構成とするため右手部分も平屋建としました。ゴシックを基調とした厳格な左右対称の建築物です。

《登録有形文化財制度とは》
文化財保護法第57条に基づく制度で、対象は、建築後50年以上を経過し、1.国土の歴史的景観に寄与している、2.造形の規範となっている、3.再現が容易でない、のいずれかの基準を満たす建物となっています。外観を変更する場合は届出が必要ですが、内装の変更に規制はなく、比較的緩やかな制度です。
学校建築で登録されている建造物は、東京大学の安田講堂をはじめ全国で約350件あります(2017年6月現在 文化庁ホームページより)。